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住宅ローンが払えなくなったら任意売却?競売?

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【目次】

ここ最近の不況のせいで、住宅ローンの返済が苦しくなり、売却を検討される方が増えています。その中には「このままだと任意売却か競売を選択することになるかも」という方もいらっしゃるかもしれません。

先に申し上げておきますと、競売を選択するメリットはひとつもありません。任意売却で済むうちに行動するのがベストです。それぞれの違いが分からない、という方は本稿をご確認ください。

 

[1] 家の売却方法

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家の売却はいくつか方法があります。住宅ローンの返済が苦しい方は仲介や買取は検討されていないかもしれませんが、任意売却や競売とどのような違いがあるのかチェックしてみてください。

1.仲介
不動産会社に買主を探してもらって売却する方法です。売主(物件を売りたい人)と買主(物件を買いたい人)の間に不動産会社が入って売却活動をしてくれます。

買取のように即売却とはいきませんし仲介手数料も発生しますが、売却価格は相場で売れることが多く、売却の中で一番高く売れやすい方法です。

物件を売るための売却活動(不動産物件ポータルサイトに掲載、チラシ作成、ポスティングなど)や、登記や売買契約、売買契約書の作成、物件の販売活動などは不動産会社がすべてやってくれます。

 

2.買取
不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法を「買取」といいます。

販売活動はせずに不動産会社が物件を直接買い取るので、早期に売却が可能となります。スムーズに進めば、不動産会社に家の査定をしてもらってから1か月以内で売却が完了します。直接の売買なので仲介手数料は発生しません。

買取の欠点は、仲介より高く売れないことです。相場の70%程度で売却されるケースが多く、早く売れるけれど高くは売れない売却方法です。

仲介と買取については、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご一読ください。
不動産売却における「仲介」と「買取」について

 

3.任意売却
不動産会社が金融機関に交渉し、抵当権を外してもらって売却する方法です。今回の記事のテーマですね。

住宅ローンが残っている家を売却したい時、アンダーローン(家の売却金額が住宅ローンの残債よりも多い状態)であれば売却したお金で一括返済できるため、家の売却ができます。しかし、オーバーローン(売却金額が住宅ローンの残債を下回っている状態)の場合は、不動産を売却してもローンが残ってしまうため、自己資金を足して完済して売却するか、任意売却を選択することになります。

売却価格は仲介よりは安くなりますが、相場の80~90%程度。買取よりは高く売却することができます。

詳しくは後述しますが、任意売却にはタイムリミットがあり、買い手が見つからずに売却できなかった場合には、競売にかけられることになります。

 

4.競売
不動産における競売とは、裁判所の権力(職権)により、強制的に不動産の売却を進めることをいいます。

競売はオークション形式で行われ、売却価格は相場の50~70%程度になってしまいます。その特性上、希望価格では売却できるとは限らず、負債が残って最悪の場合は自己破産というケースもあります。

任意売却との大きな違いは、任意売却はあくまでも自分の意志と責任で売却をするという点に対し、競売は自分の意思は尊重されることなく行われる点です。

競売が始まると、裁判所によって一般に公表され、新聞やインターネットに掲載されます。プライバシーを守られる配慮は一切ありません。

 

5.売却方法一覧表
仲介、買取、任意売却 競売、それぞれの違いを分かりやすく表にまとめましたので参考にしてください。

仲介 買取 任意売却 競売
売却価格 相場程度 相場の70~80%程度 相場の80~90%程度 相場の50~70%程度
価格決定権 売主 売主 金融機関と協議 裁判所
売却期間 約3~6ヶ月 約1ヶ月 約1~3ヶ月 約1ヶ月
仲介手数料 あり なし あり なし

売却価格の高さで順番に並べるなら、仲介、任意売却、買取、競売の順になります。

今回の記事では省きましたが、「リースバック」という売却方法もあります。リースバックとは、家をリースバックの業者に売却かつ賃貸借契約を締結し、その業者に毎月家賃(リース料)を払いながら住み続けられるちょっと変わった売却です。

詳しくはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご興味ありましたらご一読ください。
「リースバック」と普通の売却、どっちが良い?

 

[2] 任意売却の流れとメリットデメリット

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この章では、任意売却の流れとメリットデメリットを解説します。

1.任意売却の流れ
基本的に、任意売却は以下の流れで行われます。

  1. 住宅ローンの滞納
  2. 任意売却に詳しい不動産会社や業者に相談する
  3. 現地確認、不動産会社と媒介契約を締結
  4. 金融機関から任意売却をする許可取得販売開始
  5. 売却活動スタート
  6. 購入者決定、売買契約
  7. 決済、引き渡し

住宅ローンを6ヶ月ほど滞納した頃、期限の利益喪失(返済期日までに返済すればよいという、債務者の法律上の利益)になり、住宅ローンの残債を一括返済するように求められます。この時点で、任意売却をできるようになります。そして、期限の利益喪失後、このまま滞納を続けていれば競売に進んでしまいます。任意売却で済むうちに早めに行動をしましょう。

 

2.任意売却のメリット
任意売却のメリットは以下のようになります。

メリット1:相場に近い価格で売却できる
任意売却にはタイムリミットはありますが、競売よりも時間的に余裕があるので、通常の売却と同じようにじっくりと買主を探すことができます。そのため、相場に近い価格で売却できるのです。

 

メリット2:売却後、住宅ローンを分割返済できる
オーバーローンの場合、不動産を売却してもローンが残ってしまいます。任意売却をしたからといって住宅ローンがゼロになるわけではなく、売却をした後も返済をしていかなければなりません。

ただ、金融機関も任意売却をした人に対して一括返済を求めることは無謀であると承知していますし、確実に返済してもらう方が望ましいことなので、無理のない設定額で分割払いにしてもらう交渉が可能です。さらに、交渉次第では売却価格の中から引っ越し費用を負担してもらうこともできます。

 

メリット3:プライバシーが確保される
競売の場合、裁判所が運営するインターネットサイト「不動産競売物件情報サイト」(BITともいいます)や新聞に競売物件の情報を掲載されるので、競売にかけられていることが知られてしまいます。任意売却はそのようなことはなく、通常の売却と変わらない方法で買主を探すので、プライバシーが確保されます。

 

3.任意売却のデメリット
続いて、任意売却のデメリットです。

デメリット1:金融機関の同意を得られなければ任意売却できない
金融機関の同意はもちろんですが、名義人や保証人の同意を得られなければ任意売却はできません。任意売却をしたくても名義人の許可を得られずに任意売却できないケースは珍しくありません。共有名義の場合は早めに話し合いをしましょう。

 

デメリット2:売却価格が安くても、任意売却をやめることができない
任意売却は相場に近い価格で売れるには売れるのですが、通常の売却よりもやや安い相場の80~90%程度で売却されることが多いです。

そして、任意売却は通常の売却とは異なり、住宅ローンの返済にあてる資金を捻出する目的で行われます。タイムリミットもありますし、売却価格が安いからといって、任意売却を取りやめることはできません。また、買主が見つからなかった場合には競売となってしまうことも忘れてはいけません。

 

デメリット3:信用情報には傷がつく
よく勘違いをされている人が多いのですが、任意売却をしたから信用情報に傷がつくわけではありません。任意売却を行う過程で、住宅ローンを滞納しているわけですから、その時点で信用情報には傷がついています。所謂、ブラックリストです。売却方法は通常の売却と似ていますが、性質はまったく異なるものであることは理解しておきましょう。

 

[3] 競売の流れとメリットデメリット

次に、競売の流れとメリットデメリットを解説します。

1.競売の流れ
競売の流れは以下のようになります。

  1. 住宅ローンの滞納
  2. 金融機関から督促状が届く
  3. 一括返済を求められる
  4. 代位弁済通知が届く
  5. 保険会社が裁判所に申し立てをし、競売開始決定通知が届く
  6. 物件調査
  7. 開札日が通知される(開札日の2日前が任意売却のタイムリミット)
  8. 入札、開札
  9. 所有権の移転、強制退去

住宅ローンの返済が滞っても、すぐに競売にかけられてしまうことはありません。通常、最初の滞納から競売の手続きが開始されるまで7~9ヶ月の猶予があります。とは言え、ゆっくりしている時間はありません。競売を取り下げるためには、開札日の2日前までに金融機関から任意売却の許可を貰う必要があります。期日を過ぎたら競売を中断することはできません。

 

2.競売はデメリットのみ!メリットはない
競売のメリットはひとつもありません。安い価格でしか売れないですし、競売にかけられていることをネットや新聞で公開されてプライバシーも守られない、引っ越し費用の交渉もできません。

安い価格でしか売れないということは、競売後に多くの残債が残ってしまうということです。今後どうしてもその残債を払うことができないとなれば、最悪の場合は自己破産となる可能性もあります。しつこいようですが、任意売却で間に合うのであれば滞納を放置せずに行動しましょう。

 

[4] まとめ

当コラムでは、何度か売却をテーマにお話ししましたが、今回は任意売却と競売をメインに解説しました。

住宅ローンの滞納を放置していても良い結果は生まれません。競売に進んでしまう前に、任意売却で済ませられるよう、早めの行動を心がけましょう。

 

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