『2022年はマンションの売り時』といわれる4つの理由
さまざまな専門家が『2022年はマンションの売り時』と言っています。
まだまだ新型コロナウイルスで先行き不透明なのに今売っても大丈夫?と不安な方が多いことでしょう。できれば高く売りたいですし、今売り時ではないのなら売り控えておきたいというお気持ちも分かります。
今回の記事では、『2022年はマンションの売り時』といわれる4つの理由をメインに、昨今のマンションの価格について解説します。マンションの売却を検討されている方は、ぜひ本記事をご一読ください。
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【目次】
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1. マンションの人気爆発中!物件価格が高騰
昔は、マイホームといえば一戸建てのイメージがありましたが、ここ数年はマンションブームが続いています。この章ではマンションの市場を解説します。
1.価格高騰しているのは都心のマンション中心?
不動産経済研究所発表した「首都圏新築分譲マンション市場動向2022年4月度」によると、2022年4月の首都圏新築マンションの平均価格は6,291万円。
1年前の4月は7,764万円だったので1,473万円下がったことになりますが、供給戸数は16.1%増加の2,426戸でした。
首都圏の新築マンション市場動向
供給戸数 | 平均価格 | ㎡単価 | 契約率 | |
2021年4月 | 2,089戸 | 7,764万円 | 112.5万円 | 73.6% |
2022年4月 | 2,492戸 | 6,518万円 | 97.6万円 | 75.2% |
2022年4月 | 2,426戸 | 6,291万円 | 93.7万円 | 79.6% |
参考:不動産経済研究所発表した「首都圏新築分譲マンション市場動向2022年4月度」
この表を見て「やっぱりマンションは高いな」と思われた方は多いことでしょう。今回の記事は売却向けの内容ですが、マンション購入もご検討されている場合は、「どうせマンションなんて高くて買えない」と諦めないでくださいね。価格が高騰しているのは主に首都圏と東京23区のマンションです。マンション全体の価格が高騰しているのは確かなのですが、エリアを外せば4千万台の物件もあります。
その証拠に、以下のデータもご覧ください。同調査での2022年4月時点での新築マンション動向です。
首都圏の新築マンション市場動向(2022年4月)
エリア | 供給戸数 | 平均価格 | ㎡単価 | 契約率 |
首都圏 | 2,426戸 | 6,291万円 | 93.7万円 | 79.6% |
東京23区 | 1,306戸 | 7,344万円 | 108.4万円 | 82.3% |
東京都下 | 69戸 | 4,818万円 | 70.5万円 | 47.8% |
神奈川県 | 492戸 | 5,925万円 | 91.2万円 | 78.7% |
埼玉県 | 207戸 | 4,503万円 | 66.7万円 | 68.1% |
千葉県 | 353戸 | 4,243万円 | 62.9万円 | 83.9% |
平均価格は6,291万円、㎡単価は93.7万円と、いずれも4ヶ月ぶりのダウンとなっています。平均価格が高いのは、首都圏と東京23区の価格が高騰しているからです。
今後もこの状況は続くと予想されていますので、安く買いたい方は首都圏と東京23区以外を狙うと買いやすいでしょう。一方、首都圏と東京23区に物件を所有している方は、これだけマンションの需要が高まっているのなら高値で売れる可能性は十分にありますね。
2.新築マンションの価格が高騰している理由
価格が高騰している理由はいろいろありますが、1つ目の理由は需要に対してマンションに適した用地が減少していること。2つ目の理由は建築費の上昇です。
新型コロナウイルスの影響で発生したウッドショックによって、一戸建ての材料となる木材の価格が上昇していますが、マンションを建てるためのコンクリートなどの建築資材も、コンテナ不足などを原因に値上がり傾向にあります。さらに、今まで販売を延期していた物件の建設ラッシュが続く可能性が高いため、人件費も高騰しています。
数少ない用地に高い建築費と人件費を使って建てた新築マンション。ウッドショックで一戸建てを買えない方々が新築マンションを買うケースも増えています。需要に対して供給戸数が足りなければ値上がりするのが世の常ですが、それでもこの低金利で高くても購入できる方は多いため、新築マンションの価格が下がりにくい状況にあるのです。
2.2022年はマンションの売り時!その理由は4つ
タイトルとおりです。2022年はマンションの売り時と言われています。その理由を解説します。
1.住宅に利便性を求める人が増えているから
リモートワーク増加によって、都市の郊外や地方へ移住する人が増加しているという話は一時期よく聞きましたが、2022年の今、都心部の人口は減少していません。
情報操作とまでは言いませんが、実際に移住する人は一部で、多くの人は駅近や駅前、通勤に便利な沿線など、住宅に利便性を求めています。その結果として、都心のタワーマンションや駅近の高級マンションが人気なのでしょう。
ひと昔前は、マイホームといえば一戸建てというイメージでしたが、一戸建てはどうしても駅から離れてしまいます。共働き夫婦が増えたことも背景にあるかと思いますが、「賃貸と同じぐらいの金額で駅近の場所に建つマンションを買いたい」という人が多いのかもしれません。
「レインズ」を運営する公益財団法人 東日本不動産流通機構が発表した「首都圏不動産流通市場の動向」によると、2021年の中古マンション新規登録件数は161,474件(前年比11.2%減)と3年連続で減少し、16万件台となっています。さらに、物件価格も3,554万円(前年比7.8%上昇)と2年ぶりに上昇しているという結果が出ていました。
以下は、同調査の2021年4月~2022年3月の首都圏中古マンション長期動向グラフです。
新規登録件数は16万件台で底打ちし、直近は前年比においてもプラスに転じています。2022年に入ってから状況は上向きになってはいますが、需要に対して供給が少ない、品薄状態が続いています。新規マンションと同じ状況ですね。
そう、中古マンションの価格は、新築マンションの価格に連動していることが多いため、昨今の中古マンションの価格と在庫数は、新築マンションが影響していると考えられます。新規マンションは価格的に手が出ない人が中古マンションの購入を検討するケースも増えているケースも多いでしょう。
また、コロナで先行きが不安な方々が「今は売り時ではないかも」「もっと価格が高くなるまで様子をみよう」と判断して売り控えや売り惜しみをしている影響も予想できます。
在庫数が少ない今、良い物件は奪い合いです。ライバルが少ないうちに高く売る!需要が高まっている今がチャンスです。
3.2023年以降に住宅ローンの金利が上がる可能性があるから
昔(30年程前)の住宅ローンは7%~8%と高金利でしたが、現在は1%前後、ネット銀行の変動金利だと1%を切ることも珍しくありません。
この超低金利時代が、マンションの価格が高騰しても住宅ローンを組みやすい理由にもなっているのですが、2023年4月以降に金利が上がるという噂が浮上しています。というのも、低金利時代を維持していた日銀の黒田総裁の任期が2023年4月までとなっているからです。次期総裁となる人が政策転換し、金利が上がる可能性は十分にあります。
2023年4月間際に家を売ろうと考えている人もいらっしゃるかもしれませんが、その時の不動産市場がどうなっているのかは誰にも分かりません。
マンションの在庫数が安定して需要と供給のバランスが整っているかもしれないですし、低金利が続いていてもコロナショックで住宅ローンを組めない人が増えているかもしれません。あくまでも可能性の話なので絶対ではないのですが、低金利で住宅ローンのハードルが下がっていて、なおかつマンションの在庫数が減少している今、売りやすいのは確実でしょう。
4.不動産価格の三極化が進むと予想されているから
「2022年はマンションの売り時」と言われているように、さまざまな専門家が「今後、不動産価格の三極化が進む」という予想もしています。
不動産価格の三極化とは、具体的にいうと…
不動産価格が「上昇エリア」と「下降エリア」、「限りなく無価値、あるいはマイナスになるエリア」の3つに分類されるということです。
今現在、物件価格が高騰している物件は駅近や駅前、タワーマンションなどの利便性の高い首都圏の物件がほとんどです。これらの物件は「上昇エリア」に分類されます。そして、東京都下の物件は「下降エリア」、そのほかのエリアは「限りなく無価値、あるいはマイナスになるエリア」になるのではないか、と予想されています。
首都圏に物件をお持ちの場合は今がまさに旬です。高い価格で売れやすいでしょう。
そのほかのエリアに関しては、このコラムだけで分類するのは正直難しい部分があります。なぜなら、知名度が低いエリアであっても「人気の学区」や「子育て世代に人気の街」などは、高い価格で売れることも多いのです。
実際にお話しを聞いてみないことには分からないことが多いので、まずは不動産会社に査定依頼をしてみてください。査定してもらったからといって、必ず売却しなくてはならないルールはありません。売却を成功させるにはまずは相場を知ることが大切です。
3. まとめ
今回の記事では、『2022年はマンションの売り時』といわれる4つの理由をメインに解説しました。新築マンションの価格が高騰している今、中古マンションの価格も引っ張られて上昇傾向にあります。新築マンションは高くて買えない人にも中古マンションの需要が高まっています。こんな好条件の今、売り控えや売り惜しみをするのはもったいないですよ。
「必ず高く売れます!」と断言はできませんが、まずはミツバハウジングに査定依頼をご検討ください。今回の記事では、マンション売却を対象に解説しましたが、一戸建ての売却も承っております。お気軽にお問い合わせください。