一戸建てかマンションか悩んでいる人は必読!
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【目次】
[1]一戸建てとマンションのメリットデメリット
1.一戸建てのメリットデメリット
2.マンションのメリットデメリット
[2]「一戸建てVSマンション」費用面で比べてみましょう
1.売りやすいのはどっち?
2.生涯コストが高いのはどっち?
[3]一戸建ての維持費を抑える方法
[4]まとめ
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インターネットで「一戸建て マンション」と検索をすると、どちらが得なのか解説された記事が山ほど出てきます。それだけ迷っている人が多いということですね。
しかし、ほとんどの記事は「一戸建てとマンション、どちらが得かは人によります」という文言でまとまっているのではないでしょうか。
悩んでいるときにこんなあやふやな言い方をされるとますます悩んでしまいそうですが、結局のところ、「人による」のです。
それではどうやって選べば良いのかというと、まずは一戸建てとマンションの違いを理解して、自分のライフスタイルや価値観にはどちらが合うのか、何を優先させたいのかしっかり考えることが大切です。
一戸建てとマンション、お悩みの方。今日こそどちらにするか決めましょう!
[1] 一戸建てとマンションのメリットデメリット
「いろんなところで聞いたことがあるから、もう知っているよ~」という方も、改めて一戸建てとマンション、それぞれのメリットデメリットをまずはチェックしましょう。新たな発見があるかもしれません。
1.一戸建てのメリットデメリット
一戸建ての大きなメリットは、生活の自由度が高いこと。ペットを飼うのもリフォームするのも自由です。デメリットとしては、固定資産税や住宅のメンテナンス費がかかることが挙げられます。
一戸建てのメリットデメリット
メリット | デメリット |
・自由度が高い(ペットの飼育やリフォームなど)
・生活音などをさほど気にせず生活できる ・プライバシー性が高い ・マンションより住居が広い場合が多い ・管理費・修繕費・駐車場代がかからない
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・住宅のメンテナンスや将来的な修繕費を貯めておく必要がある
・購入時の費用や固定資産税がマンションよりも高い ・駅から離れた立地、バス便の物件が多い ・侵入経路が多いため、防犯面を自分で強化しなければならない ・耐用年数がマンションよりも短い(木造の一戸建ての場合22年) |
2.マンションのメリットデメリット
マンションのメリットは、なんといっても利便性が高いこと。また、オートロックなどのセキュリティ面が一戸建てよりも優れています。その一方で、毎月の管理費や修繕積立金、駐車場代などのコストもかかる点がデメリットに感じる方が多いようです。
マンションのメリットデメリット
メリット | デメリット |
・駅近の物件が多く、利便性が高い
・共用部分の掃除や管理は管理会社がやってくれる ・セキュリティ面が優れている ・ワンフロアなので移動がラク ・ゲストルームやキッズルームなどの住人専用の施設が充実している物件もある ・火災や地震に強い ・耐用年数が一戸建てよりも長い(47年) |
・上下左右の住戸に対して、生活音に対する配慮が必要
・一戸建てよりも狭い物件が多い ・管理費、修繕積立金がかかる ・駐車場を利用するならそのコストもかかる ・ペットの飼育、共有部分の利用に制限がある
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[2]「一戸建てVSマンション」費用面で比べてみましょう
やはり気になる費用面。一戸建てとマンションでは、維持費にどのような違いがあるのか、将来的に売却するときはどちらが売りやすいのか、比べてみましょう。
1.売りやすいのはどっち?
将来、マイホームを売りたくなったとき買い手がつきやすいのは一戸建てとマンションどちらなのでしょうか。
まず、不動産の資産価値の考え方として、建物は経年劣化で資産価値は減少していきますが、土地は何年経っても劣化はしないため、資産価値として残ります。
一戸建ての場合、住み始めて10年経過すると建物の価値は購入時の半分ほどの価格にまで下落します。そして20年を超えると下げ止まり、土地の価格だけが資産価値として残ります。つまり、一戸建ては、資産価値の下がるスピードは速いですが、建物が古くなっても土地の資産価値は残るということです。
マンションの場合も築年数とともに資産価値が下がりますが、建物の耐用年数が一戸建てよりも長いため(一戸建て22年・マンション47年)、下がり方はゆるやかです。ただ、マンションは一戸あたりの土地の所有割合が低いため、建物の価値がゼロになってからは、マンションと一戸建ての資産価値が逆転する可能性があります。
将来的にマンションの売却をお考えであれば、重視するべきなのは立地と管理状態です。マンションを購入される方は、利便性を重視していることが多いので、駅から近い物件の方が売りやすいでしょう。また、管理が行き届いた物件であれば築年数が古くても人気がある物件はたくさんあります。
2.生涯コストが高いのはどっち?
一戸建てでもマンションでも、住宅ローンのほかにもランニングコストがかかります。一戸建てとマンションの生涯コスト(30年間)を比べてみましょう。
物件の条件
・建物面積:150㎡
・新築時の評価価格(一戸建ては土地含む):5,000万円
コスト項目 | 一戸建て | マンション |
管理費 | なし | 540万円 |
修繕積立金 | なし(自分で貯めておく必要がある) | 200万円 |
駐車場代 | なし | 600万円 |
税金 | 300万円 | 200万円 |
火災保険 | 80万円 | 60万円 |
上記がマイホームを購入するとかかる生涯コストになりますが、マンションの管理費や修繕積立金を除いて、下記の3つの維持費が継続してかかります。
1.家の修繕費用 2.固定資産税などの税金 3.火災保険や団体信用生命保険料 |
この中で、一戸建てとマンションで大きく異なるのが家の修繕費用です。
一戸建ての場合、築20年を経過した頃から、屋根や外壁などの修繕が必要になるといわれています。修繕工事はひとつひとつが高額なので、一度の工事で何百万もの費用が必要になることもあります。そのため、自分で将来を見据えた貯蓄をしておかなければなりません。
マンションの場合は、共用部分の修繕なら毎月支払っている修繕積立金が工事費用に充てられます。しかし、家の中のメンテナンスは自分で行います。一戸建てと同様に、キッチンやお風呂、フローリングや壁紙などの修繕工事は将来的に必要です。
「一戸建てはマンションのように毎月の管理費・修繕積立金はかからないけれど、自分でお金を積み立てておかなきゃならないから結局かかるコストは一戸建てもマンションも同じ」という見方もありますが、実際のところマイホームを購入してから20年、30年経過して修繕をしている方はどれほどいるのでしょうか。
家の寿命を短くさせないためには、定期的なメンテナンスは欠かせませんが、一戸建てはマンションのように強制的な修繕費の徴収はないため、「15年後に屋根のメンテナンスをしよう」「20年後に壁の修繕をしよう」といった具合に、自分のライフスタイルに合わせて、自分で修繕計画を立てることができるのです。
一戸建て購入する時点で、将来を見据えた貯蓄をしていく覚悟と経済的な余裕は必要になりますが、それはマンションも同じことです。どちらも高い買い物で、生涯コストもそれなりにかかります。
自分の年収でいくらの家が買えるのか、買った後のコストはいくらかかるのか、物件を探す前に必ず資産計画を立てておきましょう。ただ、一般の方が資産計画を立てるのは少々困難です。ファイナンシャルプランナーか住宅ローンに詳しい不動産会社に相談することをおすすめします。
自分の住宅予算が知りたい方はこちらの記事もご一読ください。
家を買ったら貯金ゼロ!?その「住宅予算」で本当に生活できますか?
私の年収で、いくらの家を買える?「上限予算」と「支払い希望予算」を知ろう!
[3]一戸建ての維持費を抑える方法
前項でも説明したとおり、一戸建ての維持費は高額になりがちです。一戸建てが欲しいけれど、維持費や将来的な修繕費用が気になって購入に踏み切れないという方もいらっしゃるかもしれません。この項目では一戸建ての維持費を抑えるコツをご紹介します。
維持費を抑えるコツ1:耐久性のある素材を使う
注文住宅や中古リノベーションに限った話にはなりますが、なるべく耐久性のある素材で建ててもらうことをおすすめします。少し価格は高くなりますが、メンテナンスの回数を減らすことができるので結果的にはお得なこともあります。
維持費を抑えるコツ2:家の改修は個人店か工務店に依頼する
リフォームの内容は同じでも依頼する会社によって見積金額が全く違うことはよくあります。依頼先を選ぶときのポイントは、手数料がかからない(例外もあります)下記の3つがおすすめです。
- 職人が経営している個人店
- 工務店
- リフォームの営業会社
高額になりやすいのが屋根と外壁です。いきなり訪問してきて「屋根を見せてください」「屋根が壊れているのですぐに修理した方が良い」と強引な営業をしてくる会社には要注意。その場で契約せず、必ず複数の会社に見積もりを取ってから検討しましょう。そもそも、壊れてもいないのに修理した方が良いと勧めてくる詐欺まがいの会社もありますので、くれぐれもご注意を。
[4] まとめ
自由度を求めるなら一戸建て、利便性を求めるならマンションがおすすめ。
マンションか一戸建てか、どちらが向いているのかは冒頭でも申し上げたとおり「人による」のですが、その人のライフスタイルと深く関わってきます。
電車通勤する共働き夫婦ならマンションのほうが機能的ですし、お子様がいるご家庭なら近隣に公園や学校や幼稚園などがある立地に建てられた一戸建てのほうが向いているでしょう。ライフスタイルの他に、住まいに自由度を求めるのなら一戸建て、利便性を求めるのならマンションというふうに、自分のライフスタイルや価値観に合わせて選択することをおすすめします。