住宅ローン審査で金融機関が見ているポイント
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【目次】
[1]住宅ローンの審査は「事前審査」と「本審査」の2段階
[2]金融機関はあなたのコレを見ている
1.健康状態
2.年齢(借入時・完済時)
3.年収・勤続年数
4.個人使用情報
5.担保評価
[3]まとめ
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マイホームを購入する際は、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。
これから住宅ローンを組む予定の方は、自分が審査に通るか不安な方も多いでしょう。
そこでこの記事では、住宅ローンの審査において金融機関が何を重視しているのか、何を見ているのかを解説します。
[1] 住宅ローンの審査は「事前審査」と「本審査」の2段階
事前審査は仮審査とも呼ばれています。仮といっても審査の条件は決してゆるいものではなく、返済能力があるのかしっかり審査されます。
審査基準は金融機関によって異なりますが、基本的には下記の内容を重視されます。
参考:国土交通省「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」より
次項では、実際に金融機関は審査において何をチェックしているのか詳しく解説します。
[2] 金融機関はあなたのここを見ている
それでは、住宅ローンの審査で金融機関が重視する代表的な内容についてみていきましょう。
1.健康状態
健康状態が重視されている理由は、多くの金融機関で「団体信用生命保険(団信)」への加入を必須としているためです。
加入が必須である以上、健康状態に不安があって団信に加入できない場合には、残念ながらその時点で審査に通らないことになります。
ただ、それはあくまで団信への加入が必須の金融機関に限ります。「フラット35」の場合は団信の加入は任意となりますが、契約者の死亡や病気によって住宅ローンの返済ができなくなったときのリスクをしっかり検討することが重要です。
2.年齢(借入時・完済時)
住宅ローンの審査では、借入時と完済時の年齢が重視されます。
多くの金融間では、完済時の年齢を80歳または81歳未満としています。年齢があがるにつれ病気や死亡のリスクは高まりますから、貸し倒れを回避したい金融機関にとっては、年齢を重視せざるを得ないのも当然です。
一方で、年齢が若い場合も注意が必要です。一般的に、住宅ローンを組む適齢期は30~40代といわれています。もちろん、20代でも住宅ローンを組む方は珍しくないですが、年齢が若いと経済的に安定していないと見られる場合もあるようです。特に、転職したばかりの方や収入が不安定な方は、審査が厳しくなることがあります。
3.年収・勤続年数
一部の金融機関で「年収300万円以上」と年収の条件を公開しているところもあるようですが、多くの金融機関においては年収についての制限は設けていません。
なぜなら、金融機関が重視しているのは返済負担率(年間返済額÷年収)だからです。返済負担率は、住宅ローンだけではなく、車のローン、クレジットカードのキャッシング枠、奨学金、カードローンなども含まれます。
つまり、たとえあなたの同僚と年収が同じでも返済負担率は違う、ということです。
一般的に無理のない返済負担率は20~25%までと言われます。年収400万円なら、負担率を20%とすると「400万円×20%=80万円」となり、年間で80万円までなら無理なく返済できるということになります。
年収による買える物件価格の基準はあくまで目安に過ぎず、いくら年収の基準を満たしていても必ずしも融資が受けられるというわけではありません。
返済負担率がギリギリ、または返済負担率を超えている場合、審査に通らない可能性があるということを理解しておきましょう。
また、勤続年数も最低でも1年以上を条件としている金融機関が多いため、転職したばかりの方は注意しましょう。
年収からみる資産計画の立て方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
私の年収で、いくらの家を買える?「上限予算」と「支払い希望予算」を知ろう!
4.個人使用情報
個人信用情報とは、クレジットカードやローンなどの借入のことです。過去5年に遡って審査されます。
過去5年以内に何度も支払いの遅延や延滞をした、または債務整理をした場合は、個人信用情報に「異動」という文字が記載されます。いわゆるブラックリストです。この場合は残念ながら事前審査に通ることはありません。まれに事前審査では通る場合もある様ですが、本審査では必ず落ちてしまいます。
過去にクレジットカードやローンの支払いの遅延や延滞をした記憶がある方は、自分の個人信用情報を取り寄せ、「異動」の記載がないかチェックしてみてください。
取り寄せ方法と手数料は下記のとおりです。
銀行系…全国銀行個人信用情報機関(JBA) ・JBAのHP上から郵送請求可能。 ・請求手数料は1,000円(税込) カード系…株式会社シー・アイ・シー(CIC) 消費者金融系…株式会社日本信用情報機構(JICC) |
5.担保評価
住宅ローンの返済が滞ったときに備えて、金融機関は物件を担保として「抵当権」というものを設定します。
金融機関は、返済が滞ることを一番に恐れます。抵当権設定しておけば住宅ローンの返済が滞った場合、物件を競売にかけてローン債務の回収に充てることができます。そのため、物件の担保価値が高ければ高いほど、住宅ローンの審査が通りやすくなります。
[3] まとめ
金融機関が重要視しているのは「返済能力があるのかどうか」
住宅ローンの審査というと、年収ばかり気にしてしまいがちですが、年収以外にも金融機関がチェックしているポイントはたくさんあります。しかし、金融機関が気にしているのはたったひとつです。
それは「この人はちゃんとローンを返せるのか」ということ。
何千万という大金を貸すのですから、返済能力があるのか調べるのは当然ですよね。そのため、年収や年齢、個人信用情報、勤続年数など、少しでも貸し倒れのリスクがあれば、審査を通すわけにはいかないのです。
この記事を読んで「審査に通るか不安になってきた…」という方、まだあきらめないでくださいね。ミツバハウジングでは、資金計画のご相談を随時受け付けております。住宅ローンが通るか不安な方、自分がいくらの家を買えるのか知りたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。