住宅ローンを組む際にチェックするべきポイント
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【目次】
[1]残金決済と融資実行を必ず同日にする
[2]中古物件をリフォームする場合
[3]土地を購入して注文住宅を建てる場合
[4]住宅ローンを組む際に必要な諸費用をチェック
[5]借りた後のサービスやオプションもチェック
[6]まとめ
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住宅ローンは、その名の通り家を購入するためのローンですが、諸費用や手続きの内容も様々です。借入先だけではなく、物件の買い方によっても内容は異なります。建売住宅を購入する場合と土地を購入して注文住宅建てる場合では、住宅ローンの内容も手順の踏み方も違うのです。そこで今回は、住宅ローンを組む際にチェックするべきポイントをまとめました。
[1] 残金決済と融資実行を必ず同日にする
住宅ローンの契約は、新築も中古もほぼ同じような流れで進行しますが、共通して注意してもらいたいことがあります。それは「残金決済(引き渡し日)と融資実行(融資実行日)を同日にする」ことです。
融資実行とは、住宅ローンを契約した人の口座に、借入金が振り込まれることをいいます。「融資実行日」と呼び、実行日がいつになるのかは住宅ローン特約(金銭消費貸借契約)で定められています。このときに注意しなければならないのが、先述したように、残金決済と融資実行を同日にするということ。 不動産会社などが提携している「提携ローン」を利用する場合は、不動産会社と金融機関で残金決済時と融資実行日が同日になるように調整してくれますが、自分で借入先を選ぶ方は、必ず残金決済時の日にちを伝え、融資実行日と同日になるように調整を行いましょう。
住宅ローンのスケジュールについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
[2] 中古物件をリフォームする場合
「とりあえず中古物件を購入してからリフォームを計画しよう」はNG!?
中古物件をリフォームする場合は、物件引き渡し後にリフォーム会社との契約を結びます。リフォーム費用を含めた金額分をまとめて借りられる「フラット35(一体型ローン)」を利用する場合は、ローン申込みのタイミングでリフォーム費用が明らかになっていなければなりません。また、リフォームが完了した後に融資実行されるため、購入物件の残金決済から融資実行まで「つなぎ融資(融資がおりるまでの間に必要な着工金や中間金などを一時的に用立てるローンのこと)」が必要になります。
「とりあえず中古物件を購入してからリフォームを計画しよう」という方法は使えませんので、物件購入・一体型ローン・リフォームの計画の3つの手続きを並行して行うことになります。
中古物件購入について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
[3]土地を購入して注文住宅を建てる場合
土地を購入して注文住宅を建てる場合、下記のように段階ごとに中間費用を支払うケースが多いです。
1.請負契約時…契約金(工事費用の約10%)
2.着工時…着工金(工事費用の約30%)
3.上棟時…中間金(工事費用の約30%)
4.引き渡し前…建築費の残代金(工事費用の約30%)
住宅ローンは、フラット35のような建物完成後に一括で支払われるタイプと、支払時期に合わせて分割して支払われるタイプがあります。前者のようなローンの場合は、中間費用を支払うためにつなぎ融資が必要です。また、土地を購入する際に住宅ローンを申し込む場合は、定められた期間内に家を建てることを条件としているケースが一般的です。住宅ローンの申し込みまでに「工事請負契約書」が必要となれば、家の見積もりやプランニングなどに時間をかけられない可能性があります。住宅ローンの申し込みまでに「工事請負契約書」が必要かどうか事前に確認しておきましょう。
土地を購入後、家を建てたい方はこちらの記事もおすすめです。
[4] 住宅ローンを組む際に必要な諸費用をチェック
住宅ローンを組む際に必要な諸費用は色々あります。
◎ローン借入費用(金額は、金融機関によって異なります)
・融資事務手数料…3~5万円
・ローン保証料…借入金額の2~3%程
・団体信用生命保険料…通常の保険であれば、保険料は金利に含まれているので別途支払いは不要です。
※今まで「フラット35」は、団体信用生命保険の加入は任意で、加入する場合は別途保証料(年に1回の支払い)が必要でした。しかし、平成29年10月1日から制度改正され、フラット35に団体信用生命保険がセットで付くことになりました。それに伴い、団体信用生命保険料は金利に上乗せする形になり、年1回の支払いから月払いになりました。
[5] 借りた後のサービスやオプションもチェック
住宅ローンは長くて30年。月々の返済額や諸経費も重要ですが、契約後のサービスやオプションも大切です。
たとえば、ATM時間外手数料が無料などの住宅ローンとは関係しない“あると嬉しいサービス”があるかチェックしてみてください。借入先によっては、住宅ローン利用者だけのサービスやオプションもあるかもしれません。
また、繰り上げ返済の手数料や、繰り上げ返済できる金額はいくらからなのかも確認しておきましょう。今は経済的に余裕がないからできないという方も、将来余裕がでてきたら繰り上げ返済をすることもあるでしょう。ぜひチェックしておいてくださいね。
[6] まとめ
今回の記事では、住宅ローンのチェックポイントについて説明しましたが、一番重要なのは、残金決済(引き渡し日)と融資実行日を同日にできるかどうかです。
住宅ローンの一般的な流れとして別日になることはないだろうと思っている方は要注意。実際に「引き渡し日に融資実行されなかった」というケースは多々あります。また、注文住宅を建てる方や中古物件をリフォームする方は、つなぎ融資についても調べておきましょう。