中古一戸建てを購入する際の5つの注意点
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【目次】
[1]中古一戸建てする際の5つの注意点
1. 建物の基礎基礎や礎や躰体に問題がないか
2. 違法建築の物件ではないか?
3. 建物の安全性と防犯性をチェックする
4. 将来的にリフォーム可能かどうか
5. 住宅ローン控除が利用できない可能性がある
[2]中古一戸建てチェックリスト
[3]中古一戸建ては実際のところ何年住める?
[4]もし購入した物件が欠陥住宅だったら?
[5]まとめ
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中古一戸建ての購入は、新築よりも物件価格や立地などの範囲が幅広く、希望のエリアで物件を見つけやすくなる魅力がある反面、後悔や失敗をしないように注意が必要です。そこで今回は、中古一戸建てを購入する際に注意するべき点を解説します。
[1] 中古一戸建てする際の5つの注意点
中古一戸建てを購入する際に注意すべきことを5つピックアップしました。
1. 建物の基礎や躰体に問題がないか
中古物件でいちばん注意するべき点は、建物の基礎や躰体がしっかりしているかということ。
設備や内装はリフォームでなんとかなりますが、建物の傾きや柱をはじめとする建物の基礎はどうにもなりません。リフォームするにもかなり高額な費用が必要になります。そのほか、床下や天井裏がシロアリの被害がないか、雨漏りの痕跡がないかなども必ずチェックしておきましょう。
2. 違法建築の物件ではないか?
違法建築とは、建築基準法に基づく条例に違反している建物のことです。
最も多いのは、容積率、建ぺい率、接道義務の規定に違反している物件。
建てられた当時は合法だったとしても、その後のリフォームによって違法建築になった物件や建築確認申請を行っていない物件も存在します。違法建築の物件でも売買は可能ですが、住宅ローンを利用できない可能性があるほか、増改築が出来ない、建て直しをする際には同等の建物が建てられないなどのさまざまなリスクがあります。
3. 建物の安全性と防犯性をチェックする
隣家との距離が近い一戸建てを検討する場合は、道路状況もチェックしましょう。
消防車や救急車がスムーズに通れる道であるか、不審者が侵入しやすい構造ではないか、近所に放置自転車や不法投棄などはないか、など安全性と防犯性も必ず確認しましょう。
4. 将来的にリフォーム可能かどうか
建物の築年数と建物の劣化は必ずしも比例するわけではありませんが、将来的にリフォームが必要になる可能性を考えておかなければなりません。
木造であれば比較的リフォームをしやすいですが、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる壁で家を支える工法の住宅である場合、かなり大がかりな工事になるケースがあります。購入前に必ず仲介会社に確認を取っておきましょう。
5. 住宅ローン控除が利用できない可能性がある
住宅ローン控除とは、一定の条件を満たした住宅のみ所得税の還付を受けられる制度のことです。
木造一戸建て築20年以上の中古物件は、住宅ローン控除が利用することができません。なるべく低予算で住宅を購入したい場合は、築年数があまり経過していない物件を選ぶとよいでしょう。
[2] 中古一戸建てチェックリスト
中古一戸建ての物件でチェックしておきたいポイントをまとめました。
中古一戸建ての物件を探す際にお役に立てください。
項目 | チェックするポイント | チェック欄 |
建物 | 建物は傾いていませんか | |
建物 | 床下は確認しましたか | |
建物 | 天井裏は確認しましたか | |
建物 | 雨漏りの痕跡はありませんか | |
建物 | シロアリの被害はありませんか | |
建物 | 壁や柱にカビは生えていませんか | |
建物 | 耐震性は確認しましたか | |
設備 | 設備の故障歴は確認しましたか | |
設備 | 水回りの排水に問題はありませんか | |
設備 | 屋根や外壁にひび割れはありませんか | |
周辺道路 | 接道義務は果たしていますか | |
周辺道路 | 救急車両がスムーズに通行できますか | |
周辺道路 | 周囲の治安は確認しましたか(放置自転車など) |
[3] 中古一戸建ては実際のところ何年住める?
木造の場合、耐用年数はおよそ22年といわれています。しかしそれは、きちんと手入れをしていた場合の話です。
どんな住宅でも使われ方・住み方・手入れの仕方によって寿命に大きく影響していきます。物件を選ぶ際は、前の持ち主がきちんと家の手入れをしていたか、雨漏りや壁のひび割れなどを放置していないかなど細かくチェックしましょう。手入れ次第で、30年、50年と長持ちすることもあります。実際、自分が住み始めてからも家の手入れや修繕には気を配るようにしましょう。
[4] もし購入した物件が欠陥住宅だったら?
あまり考えたくないですが、購入した家に欠陥が見つかるケースもあるかと思います。そんなリスクから買主を守る「住宅瑕疵保険」というものがあります。
瑕疵(かし)とは、傷や欠点のことです。実際、どのような保証をしてくれるのかみていきましょう。
《住宅瑕疵保険の保証範囲》
住宅の構造耐力上必要な部分と、雨水の侵入を防止する部分。具体的には、建物の基礎、床板、壁、屋根、外壁が該当します。
《欠陥住宅だった場合どうなるか》
保険会社に補修費用を請求できる
(売主が倒産した場合でも可)
《住宅瑕疵保険の保証期間》
売主が不動産会社の場合:2年以上
売主が個人の場合:瑕疵担保責任を負わない
新築住宅の場合、住宅瑕疵保険への加入が義務付けられていますが、中古物件については義務付けられていないため、注意が必要です。物件購入前に必ず確認しておきましょう。売主が個人の場合は、住宅瑕疵保険の加入者は検査機関となります。万が一に備えて、売主と協議の上、加入をお願いすることをおすすめします。
[3] まとめ
「見た目にはきれいに見えるけれど、長く住み続けられるのか」といった中古物件ならではの不安もあるかと思います。
物件の良し悪しを自分で見極めるのが不安な方は、住宅診断(ホーム・インスペクション)に依頼するのもよい方法です。費用は5~6万円ほど必要ですが、安心には代えられません。不動産会社や住宅診断の意見も取り入れて、満足度の高い家選びをしてくださいね。