中古一戸建て購入の段取り10ステップ
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【目次】
[1]中古一戸建てを購入するまでの流れ
1. 資金計画~物件見学ま出の流れ
2. 購入申し込み・住宅ローンの事前審査までの流れ
3. 売買契約~入居までの流れ
[2]まとめ
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「中古住宅を買う時の流れは、新築住宅と何が違うの?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、中古の一戸建てを購入する際の段取りについて解説したいと思います。しっかりと取引の流れや注意点を学んで、中古住宅の購入において後悔することのないようにしましょう。
[1] 中古一戸建てを購入するまでの流れ
中古住宅の売買は、一戸建てであってもマンションであっても、段取りにはそれほど相違点はありません。基本的には同じような流れになっています。
1. 資金計画~物件見学までの流れ
お住まい探しは、資金計画から始まります。まずは自分がいくらの家を買えるのか理解してから物件探しに移りましょう。
【step1:資金計画を立てる】
新築と中古の大きな違いは、仲介手数料の有無です。中古物件には仲介手数料の支払いが必要となるため、金額および支払い日についてしっかり確認しておくことが重要です。そのほか、契約する際の諸費用やランニングコストを計算し、毎月の返済額はいくらまで支出可能なのか資金計画を立てましょう。
諸費用に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
【step2:物件探し】
中古物件はひとつひとつの条件(築年数や立地など)が違うため、どれを選べばいいか迷うことも多いかもしれません。しかし、築年数、立地、間取り、物件価格“すべて希望通りの物件”が“自分が買いたいタイミング”で都合よく見つかることは少ないと思ってよいでしょう。そして、待てば必ず希望物件に出会える保証もありません。「もっと良い物件に出会えるかもしれない」という期待をもってなかなか購入に踏み切れず、住宅ローンの返済期間が短くなってしまう可能性もあります。慎重に選ぶことはもちろん大切ですが、こだわりすぎもいけません。優先順位をいくつか決めて、多少の妥協をすること、タイムリミットを自分の中で決めておくことが、物件探しをスムーズに進めるコツです。
【step3:物件見学】
物件の候補があがったら、仲介会社に問い合わせをして、物件見学(内覧)の段取りを組んでもらいます。物件見学の際は、希望条件に合っているかしっかりとチェックしましょう。物件が気に入らなかった場合は、その理由も営業担当に伝えると次の物件探しがスムーズに進みます。しかし、人間というものは選択肢が多ければ多いほど決められないものです。あまり数多く見すぎると決められなくなる可能性もあるので注意しましょう。
2.購入申し込み・住宅ローンの事前審査までの流れ
次に、購入の申し込み・住宅ローンの事前審査について解説します。
【step4:購入の申し込み・住宅ローンの事前審査】
物件が決まったら、購入の申し込みをします。購入の申し込みは一般的に無料ですが、売主によっては10万円程の申込金を支払う場合があります。また、購入申し込みには法的な拘束力はありませんが、キャンセルはたくさんの人に迷惑がかかります。しっかり考えて申し込みに進みましょう。そして、購入の申し込みと同時に、住宅ローンの事前審査を行います。住宅ローンには、事前審査と本審査の二段階の審査があり、事前審査は、申込者に住宅ローンの返済能力があるかを判断します。具体的にいうと、勤務年数や年収に対しての返済負担率や、借金の有無、社会的信用力に問題がないかなどを細かくチェックします。
3.売買契約~入居までの流れ
いよいよ売買契約です!入居までの流れをみてみましょう。
【step5:不動産売買契約】
宅地建物取引主任者による「重要事項の説明」を受け、問題がなければその書面に署名・押印し、契約となりますが、はじめて重要事項説明書の説明を受けたとしても、その場で理解することは困難です。不安な方は、契約前に重要事項説明書の写しをもらって不明点があれば確認しておきましょう。
契約の際には手付金(売買代金の5~10%)を支払います。契約後に買主の都合で契約破棄する場合は、手付金は返却されない場合が多いので注意しましょう。また、手付金以外にも「契約印紙代」「仲介手数料」なども別途必要です。仲介手数料は、売買契約締結時に半分を支払い、引渡し時に残りの半分を支払うケースがほとんどです。現金での支払いとなりますので、忘れずに用意しておきましょう。
【step6:住宅ローン本審査、契約】
不動産売買契約が完了したら、住宅ローン本審査を申し込みます。事前審査をおこなったときから金融機関も物件も変更がなければ、本審査に落ちることはほとんどありません。また、住宅ローンでは、火災保険の加入が必須条件になっている場合が多いため、契約までに損保会社選びもしておきましょう。
《住宅ローン契約時に確定させる内容》
・借入金額
・金利プラン
・保証料の支払い方※
・諸費用金額
・住宅ローンの引き落とし日
※住宅ローンを借りる際、保証会社に対して手数料を保証料と呼びます。相場は借入金額の2~3%程です。支払い方法は現金一括で支払う「外枠方式」と借入金利上乗せする「内枠方式」があります。
【step7:登記の準備】
家には所有権というものがあり、中古一戸建ての場合、自分がその物件を購入するまでは、家の所有権は売主が持っています。そのため、購入の際に「所有権移転登記」という登記の手続きが必要となります。
中古一戸建ての売買において必要な登記は「所有権移転登記」と、住宅ローンを利用する場合に必要な「抵当権設定登記」です。自分で登記を行うことも出来ますが、とても手間がかかるため司法書士に依頼することがほとんどです。引き渡しの前に、登記を依頼する司法書士に登記の際に必要な書類を送付します。
【step8:物件の立ち合い(現地確認)】
売買契約終了後、売主立ち合いのもと現地確認を行います。隣地との境界確認や、物件見学をしたときからの変化の確認、売主の残置物がないかなどをチェックする目的で行います。
【step9:引き渡し】
売主、買主、司法書士が住宅ローンを借入する金融機関に集まり、引き渡しの手続きを行います。残代金と諸費用(登記費用・銀行への費用・火災保険料)を支払いが完了した後、司法書士が所有権移転登記の申請を行います。
【step10:入居】
残代金決済後(引き渡し以降)、物件の所有者は買主(あなた)となります。引っ越しの準備を始めましょう!
[2] まとめ
中古物件を購入する最大のメリットは、やはり価格でしょう。
しかし安いといっても一生に一度の大きな買い物。決して簡単に買える価格ではありません。諸費用の用意や段取りの細かさは新築同様にありますが、ひとつひとつのステップをこなせば心配いりません。仲介会社が段取りや必要書類の説明をしてくれますので、頼れるところは頼ってサポートしてもらいましょう!